こんばんは。
「観察する」を大事に。
元特別支援学校教員、スタッフのはなです。
手のひらで確認するまでもなく、激しく降る雨。
朝の会の途中に突然のスコール。それでも動じずに各々落ち着いて行動する子どもたちだった。
雨に打たれている子もいれば、
カッパやザックカバーの準備を淡々と始める子たちもいる。
そのときに何をすべきか、みんな自分で考えているのだ。
ちょうど先週の火曜日も同じような状況だった。
朝の会の後に降ってきた雨、自分たちで支度をしなければならないが、「やって!やって」の声がたくさんだったことを思い出したが、今日は違った。
Yくんも泣きながらも、自分で手を動かして必要な物を取り出したのだ。やはり、練習あるのみ。今日はあっという間に他の子たちも自分でできることをやっていた。
雨が降っているので、あずまやまで行くよ、と写真を交えてずんずんが話すのを真剣に聴く子どもたち。
言葉も理解できるが、やはり写真があるとイメージがより膨らむのだろう。
少しでも子どもたちが安心して、目的をもって行動できるように話をする。
しかし、行こうとしたところで遠くから雷鳴が響いてきた・・・。
急遽場所の変更だ。
昨日の防災訓練からの流れで、リアル避難だ。
誰一人として置いていくことはできない。みんなで行けるか、と問うと
Aちゃんがこんなことを提案してくれた。
大きい子が小さい子と手をつないで行けばいい!とのことだ。
そして、ずんずんとはなちゃんが手を繋ぐ!と。笑
大人2人は手を繋がなかったけれど、子どもたちはそれぞれ一緒に行く子を決めて歩き出した。
こちらから提案せずとも、水泳の「バディシステム」のような案が出たことに驚いた。
そういえば、防災訓練では逸れる事なくみんなで移動するためにロープを使っているが、もしロープがない時に災害が起きたらどうしよう・・・と私は丁度考えてい他のだ。
ロープがなくても大丈夫だった。そのときにどうすればいいか考えて行動する力は子どもたちにもしっかりあるのだった。
今日の子どもたち全体の人数は11人。
朝から「11人全員で行くためにはどうしたらいいか」の声かけをたくさんしてきた。
まだまだザックを背負って歩くのがやっとの小さい子たちもいた今日。
朝はSくんが立てずにいた。
そんな時に、どうしたらいいかずっと考え続けたのがzくんだった。
「一人でやったら重いじゃん?みんなでよいしょってやったらいい!」と提案。
これまでの経験が自分のものになって、考えることができているのだ。
「みんなって何人ってこと?」と尋ねると、Zくんは11人と即答した。
朝の会の時に全員で何人か数えて確認する時間をとっているが、ちゃんと「みんな」の意味が分かっていたのだ。
その子のために行動したい、なんとかしたい、と考えている子は、表情が物語っている。
バディになって歩き出した時には、今度はSちゃんが座り込んでしまう場面が何度もあった。
その度に、AちゃんはどうしたらSちゃんも一緒に安全な場所まで行けるのかをずっと考えていた。自分で、Sちゃんと手を繋いであげると決めたAちゃんは最後まで責任を果たそうと考え行動していた。
どうしても大人の助けが欲しくて意地になって泣いているAちゃんに、子どもたちもそれぞれ悩みながらアプローチを続けた。
園庭のような場所であれば、一箇所でずっと遊ぶことができるので、こんな風に全員で移動することを毎日のように行わないだろう。
しかし、日々移動しながら遊ぶこまめっ子たちは、自由に遊ぶ時間が多少減ってしまう分、仲間意識も生まれるだろうし、自分たちの命の守り方の意識も高まるだろう。
何事も実践あるのみなんだよね!
無駄な時間なんて一瞬たりともないよね!
朝11人が元気に来たら、帰りも11人で元気に帰る。
当たり前だけど、当たり前にできるようにするには、11人とスタッフ全員の努力が必要なんだ。
今日も素敵な時間をありがとう。
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