こんばんは。
「観察する」を大事に。
元特別支援学校教員、スタッフのはなです。
今日も雨。
やはり雨を感じるのは、手のひらだ。
運動機能としての手と、感覚を感じるための手。手のひらはたくさんの感覚を感じることができる敏感な場所だから、雨の日には大活躍。
いくつかの水溜りに手のひらをつけ、「冷たい!」「こっちはあったかーい!」と比べる姿もあった。
そんな風に水と戯れていると、Iちゃんが「お水の中に太陽さんがいるよ!」と言った。
雨の日ならではのこんな発言を聞けるのも、面白い。
そんな声にみんなが集まると、今度は「みんながいて見えないよー」と言うIちゃん。
影が入ると見えなくなることまで気づいているのか、すごいなあ。
手や目で感じたあとは、
やがて足で感じ・・・
上半身で表現して・・・
全身へ。
これだけ雨を全力で楽しめる子どもたちは、最高!
全身で雨を感じて、全身で気持ちを表現して、ヘトヘトになるまで遊ぶ。
これを最高以外のなんと表したらいいのか。
そんな中、藤棚で格闘するこまめたちがいた。
この垂れ下がったさやが欲しいのだ。
「とって〜」と言ってくるが、そう簡単には応じてくれないのがこまめスタッフだ。笑
ベンチに登ったり、木に登ったり、思いつく限り頑張ったが、
徐々に脱落していって・・・
最後まで根気強く粘っていたのはAちゃんだった。
3本ある木を端から攻めいき、3本目。
ずり落ちても何度も何度も登る。諦める気配がまるでない。
「怖い・・・けど、どうしてもとりたいから頑張るの!!」と言っている。
後輩たちが見守る中で、長い間Aちゃんは奮闘した。
正直、時間もかかっているし、手も届きそうで届かない。難しいかもなと思ってしまった自分がいた。
だが、そこはAちゃんの執念が勝ったのだった!
これだけ喉から手が出るほど欲しがっているさやを、私たちは取ろうと思えば簡単にとってあげることはできる。
でも、Aちゃんの姿を見ていたら、自分でとることに意味があったのだろうと思った。
他人から見たらただのさやでも、誰かからもらったさやと、自分で考えて頑張ってとったさやは別物だろう。
Aちゃんの姿を見てどうしても欲しくてたまらなかったSくんがいた。
自分でも頑張ったが、結局とることはできなかった。
「とってとってとっって〜!!」と懇願されたが、ここで私がとってあげたらSくんに何が残るか、と考えた。
その場では嬉しいだろうが、やっぱり自分で行動して手に入れたものには敵わないだろう。
こうして、とれなくて悔しい感情を知ることも大事な経験だ。
感情が揺さぶられるほど、心は成長するはずだ。
できないことがある時や転んだ時など、どこまで手伝えばいいか迷うことは多い。
でも、今私が全部助けたら、この子に何が残るかな?と考えると、その時の答えが出てくる気がする。
今日も素敵な時間をありがとう。
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