16日は 卒こまめ式。
年に一度の こまめの行事。
大雨☔。
嵐☔。
暴風雨☔。
でも
やるーーーー!!と決めた。
この場所で。
最後になる 愛鷹で。

この嵐を 愛鷹がさみしがっているんじゃないかと
「涙雨」と とらえてくれた親御さんもいて
すてきだなぁと思ったけど
あたしは 卒こま試験だと思えて ならなかった(笑)。
できるか?おまいたち・・・と。
あたしたちは 「いつも通り」にやること、
そして 大変な状況になっても
考えて 決めて やりぬくこと、
をだいじに 進めてきた。

まるでフェスのように
テントが並ぶ。

ここは 花道や 掲示スペースとなる。
親御さんたちが この日のために
たくさんの準備をしてきた。
あたしたちだけでは 到底ここまでのことはできない。

寒い中でも 笑顔でいること。
もうそれだけで すばらしいと思う。
楽しんじゃう!
に勝るものはない。

「まーるくなーれー♪」
で始まる 卒こま式。
いつもやっていることだけど
大勢の人がいる、親御さんもいる、雨風も強いし
テントが バサバサ!!
そんな落ち着かない状況で
泣いたり やだやだと言ったり。
2歳や3歳では あたりまえだ。
じゃぁ どうする??
なかなか ひとつの輪にならない。
そのとき Zくんが動いた。
「中に入って。いっしょにやろう。」
Sくんの抵抗が強くて 動かないと
「誰か来て!」
いっしょにサポートしてくれるなかまを 探す。

どんな状況でも
いつものなかまを 見捨てない。
日頃のこまめの様子を
親御さんたちも 想像できたんじゃないだろうか。
子どもって 助け合って
生きている。
何歳だって
その人の 人生を歩いている。
Sくんは そのあと
自分で輪の外側の一部になり 手をつないだ。
なかまのおかげだね。Sくんも 切り替えた。みんな すごいよ!

いつも通りに 朝の会を始める。
「今日は何人いるかな?」の
はなちゃんの一声で 小さな手が でそろう。
「今日は 13人!」
そう 今日は13人のこまめたちが 卒こまめする。

そして いつものように
はなちゃんと目の合った子から
名前を呼んでもらう。
「はーい!」
さっきの涙がとんだSくんも 手を挙げた。
それだけで 今度はこちらが泣けてきてしまう。

呼名され 前に出たら
振り返りタイムのときにしている
一言を話してもらう。
これも いつも通り。
今日は 「今日の」感想ではなく
「今までのこまめのこと」について
話してもらいたいな、
とは思ったけど まとめるのは2,3歳では難しい。
だから 最近では
問い方を変えてみた。
「今の気持ちを 教えて。」
そのとき感じたことを そのまま言う。
この問いかけも こまめの子から
教わったことだ。
あるとき こまめに関わってくれた人が来て(いわゆるゲスト)
「なにか一言お願いします。」
とあたしが言ったら
「一言かぁ、うーん。」と
悩ましてしまった。
そしたら Tくんという子がとっさに
「今の気持ちを 教えて!」
って言った。
するとその人は
「今の気持ち?それなら言えるなぁ。」と
自分のことばで すらっとお話をしていた。
なんという しぜんでストレートな問い方!!
それ以来 その問い方を真似している。
Iちゃんは 「ぼくはーあすこでーー」
とこれまた いつも通りに 話し始めた。
Iちゃんは 女の子だが
いつもなかまが言っているのを聞いて(男の子たちの発言力が大きいので)
ぼくは、になってしまうのと
あすこで、のときに指し示してくれないから
「え、どこどこ?」と毎回 突っ込むのだが
今日も 同じ。
どこか 聞いてみると
「みんなが 集まる場所」と言った。
そうか、その光景がきっと 見えたんだね。
なんて ストレートなんだ。。
しかも 昨日お試しで 授与のリハをしてみたら
違うことを 言っていた。
だから 本当に「今の気持ち」を
話してくれたんだろう。

「Sちゃん 今の気持ちを教えて。」
には あたしの目を まっすぐに見て
ただただ こっくりと 深くうなずくSちゃん。
もう ことばはいらないのだな。
やりきったよ、Sちゃんは。
晴れ晴れとした表情が 物語っている。

Fくんは いつもと違う環境の変化に
戸惑ってしまったのか
お父さんの抱っこから 泣いて動こうとしない。
でも 証書を渡すときに
ちらっと見て 左手で持ってくれた。

その後 席に着いたら
ばっちりと 目が見開いた。
何が起こっているか 理解し始めたんだね。

Eちゃんも なんだかご機嫌ななめ。
実は こまめの最終日の夜と
式前の日の夜は 夜泣きをしていたそうだ。
しかも めったにないということだそうで。
それだけ こまめから離れる、
ちがう環境へ行くんだ、ということを理解していて
でも まだ直面しきれなくて。
その葛藤が 夜泣きに出たんだろう。
なんて繊細。。。

証書授与は 5年間も こまめに通ってくれた
Aちゃんで 幕を閉じた。
人生全部 こまめに関わってくれたんだ。
そんなことを思ったら
思わず 涙がでてきてしまった。
卒こまもする、しないと
気持ちが揺れ動きながらも
覚悟をきめた。
そこに向き合い続けた 親御さんの存在の
なんとも 大きいこと。

Kくんは ずっとさめざめ、しくしく泣いていた。
朝 あたしがテントの修復をしていると
視線を感じるので
顔を上げると
Kくんが じぃっと
微動だにせず あたしを見ていた。
「何をしているのかな?」という表情ではなかったので
ちょっと気になっていたが
とにかく目の前の タープ修復に追われ
そのことを 忘れていた。
最後の 「さよなら あんころもち~」の歌のとき
輪に入ろうとせず ただただしきりに泣くKくん。
泣き方が いつも親御さんにするような
甘え泣きとはちょっと違うな、
ということと
さっきの あたしをじっと見ていた目を思い出して
ハッとした。
「K、もしかして悲しいの?」
こっくりと うなずくKくん。
そしたら表情が変わった。
Kくんは 泣いているときの気持ちを
うまくことばで表現できなかったのかもしれない。
この感情ってなんだ!?って。
最後の最後まで
子どもたちの ちからと
まっすぐな心に
突き動かされる。

最大風速8mという
嵐の中
音楽隊の生演奏と

DJによる
雨に ちなんだ選曲での BGMで
盛り上げてくれた 卒こまめ式。

わたしたちからは
1年間の こまめムービーと

「こまめちゃんまんじう」の
プレゼント!
かもしか小屋の火で
焼印押したよ🌱。

みんな 卒こま試験 合格!!
卒こまめ
おめでとう!!
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